そのうち、外国人の友達をこしらえて、Ｘ’ｍａｓの夜にサンタに変装して、甥っ子が住む家に行ってもらいたいとか、いろいろと考えてます。
俺が変装して行ってもええんやけど、万が一、ばれた時の事を考えたら、ちょっとリスクがでか過ぎます。
せやけど、彼らも、もう年が年なだけに、この計画はちょっと実現が難しいかも知れません。
俺が子供の頃は、サンタは、うちには来てくれませんでした。クリスマスには、お菓子の入った小さなブーツを、親から、もらうぐらいでした。それだけに、彼らには、夢を与え続けたいと思てます。
俺が、この季節に、おもちゃ屋に行くと、子供連れで来てはって、欲しいもんを、子供に直接聞いて、買い与えてる親が結構いてます。彼らの家庭では、最初から「サンタクロースなんか、いない！」ちゅう事になってるんやと思います。
俺は、そんな夢のカケラもない家庭で育つ子供は、可哀想やと思います。
まぁ、子供の頃のうちみたいに、夢も金もない家庭で育つよりかは、何ぼかはマシかも知らんけど・・・・・。
プレゼントっちゅうのは、何が入ってるか分からんさかい、開けてみるまでドキドキして、楽しいんやと思います。
俺も、一応、希望は、さりげなく、おかんから聞きはするけど、人気商品で売り切れの場合とかは、他の商品に替えざるを得ません。
「サンタさんかて、プレゼントは、おもちゃ屋さんで買うんやさかい、人気のある商品は手に入らん場合があんねん。賢くしてる子から順番に、希望の商品を配るんやで。」ちゅうて、甥らには言うて聞かせてあります。
何年か前のＸ’ｍａｓ、姉ちゃんは、プレゼントに貼ってあった、トイザラスのお買い上げシールを外し忘れて、そのまま子供の枕元に置いた事がありました。
それからの甥っ子達は、車で移動中に、トイザラスの前を通りかかる度に、「サンタさんなぁ、、、、、プレゼントのおもちゃは、トイザラスで買うねんで！」ちゅうて、思い出したように、俺に教えてくれるようになりました。
いつまでも、疑う事を知らない、心の綺麗な子らで、いて欲しいもんです。
父親がおらん事以外にも、彼らは、様々な問題を抱えています。せめて、１年に１度ぐらいは、夢を与え続けてあげたいと思てます。
「お父さんは、誰の家にでもおるけどな・・・・・”やっちん”は、おまえらの家にしかおらんやろ？」
クラスのみんなが、
「サンタは、お父さんや！」
とか何とか言いだしたら、こないに言うたれ。
「何言うてんねん！サンタは、お父さん、ちゃうわ。やっちんや！」
＜～完～＞
