2005.04.13「根性なし」その3

バンド時代のコラム

もし、俺が会社勤めをしとったら、たぶん万年平社員やと思います。地位が上がって、責任が増すぐらいやったら、収入は少なくても、気楽な平社員のままでいいです。

俺は、人との競争力が極めて弱いです。中間管理職にでもなろうもんなら、即、体を壊して入院してるに違いありません。性格的には、公務員向きかも知れませんけど、単調な仕事は好きやないし、国民の血税を食い潰すような真似は、ようしません。

俺は見事に、社会に出られへん人間の典型です。本気で、ホームレスや乞食の人達を羨ましく思たりします。失う物の何もない人間程、強いもんはありません。せやけど、そこまでする根性がないんもまた事実です。

まぁ、早い話が、俺は、とことんにまで負け癖が付いてるんやと思います。あまりにも長い事、根性を出してへんもんで、最近では、その出し方が、分からんようにさえなってきています。そもそもにおいて、”根性”ちゅうもんが、何なんかさえも分からんようになってきつつあります。

ええ加減そろそろ、この”負け犬根性”を叩き治さんとあかんとは思うんやけど、その一方で、「まぁ、別に、このままでもええか・・・。」と思う、呑気な俺もおるわけです。勝つ人がおれば、当然、負ける人もおる訳で、俺は、ついつい、その負ける人の気持ちを考えてしまう性格をしています。人を負かすぐらいやったら、自分が負けて、それで、全てが丸く収まるんやったら、それも悪くないかと思たりもします。

せやけど、やっぱり、根性を出すにしても、その根底には、「俺は、何が何でも、これがしたい!」っちゅう、”情熱”がないと、あかんのちゃうかと思います。根性のある人を、”周囲に惑わされずに、己の信じる道を突き進める、心の強い人”と定義するんやとしたら、やっぱり、その行動の原動力は、”情熱”やないかと思います。

今の俺には、その”情熱”を向ける対象がありません。これでは、何ぼ、一念発起して根性を出そうにも、出せるはずがありません。根性を出したかったら、何とかして、まずは、その対象を見つけんとあきません。

”汚い根性”、”曲がった根性”は、何ぼでも出せますけど、そんな根性やったらない方がマシです・・・。

~完~

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