2005.04.9「根性なし」その1

バンド時代のコラム

ここだけの話ですけど、実は、俺は根性がありません。

思い返してみると、小学生の頃は、今よりも、はるかに根性がありました。俺が根性をなくしてから、早いもんで、かれこれもう20年近くになります。

自慢やないけど、小学生の頃の俺は、クラスの嫌われ者でした。何か気に入らん事があったら、嫌われる事も恐れずに、級友相手に平気でギャーギャーとわめきちらしてました。クラスで、一番権力のあった男子生徒とも対立しとって、彼に従うほとんどの級友達から、見事に干されてました。せやけど、正義感の強かった俺は、彼の悪い行いが、どうしても許せませんでした。

せやけど、俺は暴力は振るいませんでした。暴力は、今も昔も好きやないです。小学生の頃は、一回だけ人を蹴った事があるだけです。

今になって考えてみると、この事は、かえってタチが悪かったです。俺は、陰険でした。男は、やっぱりどつき合わなあきません。どつき合うたら、お互いがスッキリして、そないに尾を引かんもんかも知らんけど、俺は、女みたいにウジウジと、みんなと対立してました。権力者の彼との対立は、かなり長引きました。ちゅうか、結局、和解はせんままでした。

どつき合いの喧嘩をしたら、負けん自信はありました。小学4年生の頃から日本拳法をしとった俺は、自分で言うのもなんですが、結構、強かったです。5年生の時に出た、大阪府の大会では3位になりました。ちなみにですが、日本拳法は、中学1年生の頃に一旦やめて、再び始めたのは、大学時代の21歳頃でした。

せやけど、俺は、暴力は嫌いでした。これは、今も昔も、変わりません。

せやけど、今では、言葉の暴力で人の精神を傷つけるのも、普通の暴力で体を傷つけるのも、そないに変わらんと思います。体の傷は、時が経てば消えるけど、心の傷の方が、かえって消えにくいとさえ思います。もちろん、大人の今となっては、どっちもあかん事やけど、小学生の俺にとっては、お互いにどつき合うて、すっきりとしとった方が良かったと思う、今日この頃です。

まぁ、せやけど、権力者を敵に回して、級友のほとんどに嫌われる事を厭わずに、正しいと信じる自分を貫き通しとった俺は、結構、根性があったと思います。まぁ、あの頃の俺は、若かったっちゅうたら、若かったです。何やかんや言うて、その一言に尽きます。

せやけど、友達がおらんで淋しかったんも、また事実です。みんなと仲良くするためには、ある程度は自分を抑えんとあかんちゅう事を学んだ俺は、中学ではすっかり大人しくなってしまいました。俺の根性がなくなってきたんは、その頃からです。

~続く~

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