そない言うたら、僕は、お客さんのとこに行ったら、
「あら！？えらい、若いお兄ちゃんなんやね。電話の声聞いてたら、おじさんが来るんかと思ってたわ・・・・・あっそうか！電話に出はったんは、あなたのお父さんやったんやね！？」とよく言われます。
せやけど、うちの店で、電話に出る男は僕しかいてません。午前中は、母親に店番をしてもろてるんですけど、男は僕だけです。
実際に、電話で自分が話をした相手の人に目の前で、そない言われると、何か不思議な気持ちになります。
「いや、電話でお話したんは僕ですよ。店で、電話に出る男は、僕しかいてませんから。」と、いつも説明しています。
お客さんの頭の中に、「骨董品屋は、年のいった、おじさんがしてる。」ちゅう、一般的な先入観があるというのが、その一つの原因やと思います。
それと、もう一つの原因は、どうやら、僕のしゃべり方にあるみたいです。
僕の声は、決しておっさん臭くないと思うんですけど、友達に聞いてみると、どうやら、僕のしゃべり方、口調や相槌の打ち方などが、どうも、”おっさん臭い”んやそうです。自分で、意識してそないしてる訳やないんで、僕のしゃべり方の、どこが、どう、”おっさん臭い”んかは、自分では、今一つ、ようは分からんのですけど、結構、頻繁に「思ったよりも若いんやね。」と言われるところをみると、やっぱり、僕のしゃべり方は、”おっさん臭い”んやと思います。
そない言われてみると、最近の若い人では、まず使わない「～でっせ」、「～まっせ」、「～さかい」ちゅう言葉は、確かに、僕は、たまに使います。それも一つの原因なんかも知れません。
性格や趣味は、確かに、最近の若者らしくありません。僕は、人ごみが好きやないんで、休みの日に、友達みんなで、街に繰り出すような事は、しません。
その代わりに、一人で、山の自分の土地に行って、木や花を植えたり、水遣りをしたりしています。”おっさん臭い”を通り越して、”じじい臭い”かも知れません。
大勢でワイワイと騒ぐよりも、一人で静かに過ごす方が、どちらかといえば好きです。将来は、田舎でのんびりと、自給自足の生活をしたいと、本気で思っています。ゴミゴミとした都会より、のんびりとした、自然に囲まれた田舎の方が好きです。こんな性格が、口調や態度にも、知らず知らずのうちに表れてるんかも知れません。
そない考えると、僕の頭には、大学時代から白髪が混じっていて、今は、その量は、結構、目立つ程です。内面の老人くさい性格が、外見に影響を及ぼしているのかも知れません。僕は人の内面は、外見に現れるんが当たり前やと思てます。
普通の若い人やったら、白髪が目立ち始めたら、迷わず染めるんやろうけど、それを染めんところが、また僕の若者らしくないとこなんかも知れません。遅かれ早かれ、人はみな白髪になって、いずれは、禿げていく運命にあるんやから、それが、ちょっと早いぐらいでジタバタする必要もないと思ってます。人間は、自然が一番やと思います。
我ながら、考えてる事が若者らしくないです・・・・・。
