１４日の月曜日に、日本拳法の道場に行きました。
珍しく、その日は、先生が風邪で休みやったんで、代わりに、僕が小学生の子供達に拳法を教えました。
うちの道場は、男の子は比較的に言う事をよく聞くんですけど、女の子があきません。口の聞き方を知らん生意気な子が多くて、この日も、僕のやる事なす事に、いちいちケチを付けてきて、「体操の順番が、いつもと違う！」とか、「そんな事、いつもはせぇへん！」とか「早く、防具付けようや！」とか、わがままを言いたい放題でした。
僕は、いちいち彼女達の言う事に耳を傾けとったら先に進まんし、他の子供達に対しても示しが付かんので、彼女達の言う事は完全に無視して、「俺は先生とは違うんや。今日は、俺が先生やねんから、俺の言う通りにやったらええんや。」と、とことんにまで、自分のペースを貫きました。
せやけど、彼女達にとったら、それがまた、気に入らんかったみたいで、終始、ブーブーブーブーと文句を言うてました。
彼女達は、「（代わりに先生するんやったら）モジャーラ（僕の事）よりも、○○さん（同じ大人の稽古生）の方が良かったわ。○○さんの方が、強いし、カッコいいし。それに、面蹴りもできるしな！」とか何とか、聞こえよがしに、僕に言うてきました。
稽古の内容が、どうのこうのと言うよりも、ここまで来たら、もう完全に個人攻撃でした。
僕が、何言うても知らん顔してるんが、おもしろくなくて、何とかして、僕を怒らせようと、彼女達は一生懸命でした。せやけど、小学生相手に、真剣に目くじらを立てる程、僕も子供やありません。とことんにまで、知らん顔して、聞こえんフリをしていました。
そもそもにおいて、僕が面蹴りをせぇへんのは、できないからやなくて、やると痛いからです。怪我をする可能性があるからです。大人は、鉄がねの付いた面を付けて闘いますんで、面蹴りをすると、足を痛める可能性が高いんです。
だから、僕は、足は上がるんやけど、面蹴りは決して使いません。使えたら、攻撃の幅が広がる事は間違いないんですけど、それでも、怪我だけは絶対に避けたいんで、面蹴りは、しないようにしています。
よっぽど、それを彼女達に言うてやろうと思ったんですけど、僕は相手にしたら負けやと思って、敢えて聞こえないフリをしていました。それに、○○さんが、僕よりもカッコええやなんて、そんなん絶対に嘘です！？
体操と基本の型の突き、蹴り練習が終わった後、防具を付けて２人一組で、試合形式の回り稽古をしたんですけど、子供の人数が奇数やったんで、僕も防具を付けて、一緒に、順番に回ってみんなと稽古をしました。
しばらく、順番に回ると、僕の相手は、小学５年生の例の生意気な女の子になりました。
僕には、全く悪意はなかったんですけど、稽古中に僕が何気なく出した軽い蹴りを受けた小柄な彼女は、後退して、尻餅をついてしまいました。もちろん、それは全然痛くなかったはずなんですけど、”こかされた”ちゅう事実が、相当に悔しかったみたいで、彼女は、半べそをかきながら、鼻をシュンシュン言わせながらも、チェッチェ、チェッチェと舌打ちを繰り返しながら、僕に、力一杯のパンチを食らわしてきました。
時間が来て、彼女との稽古が終わりました。別の人と稽古しながら、彼女は、大きな声で、僕に聞こえるように、「気持ち悪いわ！自分でこかしといて、”大丈夫か？”とか言うてきやがんねん！」と、悔しさを精一杯に表現していました。それにしても、口の悪い女の子です・・・・・。
そして、またしばらく回ると、今度は僕の相手は、さっきの女の子と仲のいい小学６年生の女の子になりました。
稽古が始まる前に、さっきの小学５年生の女の子が大きな声で言いました。「△△ちゃん、仇とってや！思いっきりやったってや！」
それを聞いた、６年生の女の子が言いました。「うん、任しといてっ！」
「おいおい・・・・おまえら、本気で俺に勝てると思ってるんか！？」
僕は、心の中でそない呟きながら、妙に、彼女達が愛らしく思えました。生意気でも、やっぱり小学生やねんな・・・・・。
その後、稽古を早めに切り上げて、ドッヂボールとリレーをしました。リレーの時、また別の小学６年生の女の子が、”ヨーイドン”の号令をかけました。「レディース・・・・ＧＯ！」
「あのぅ・・・・・”ス”は要らんのですけど、、、、、。」
憎まれへん子供達です。
