2006.04.26「今後に生かすために」その1

おまち堂のコラム

いやいや、、、、約1ヶ月かかって、ようやく、長かった「究極のいちゃもん」シリーズが終わりましたね。頑張って読んでくれはった方々、ほんまにおおきにでした。10話も続いたんは、”晴れ雨”(このコラムのタイトル)史上初めてでしたね。細かい点まで書き出すと、意外と長くなるもんですね。

今回の事件は、なかなか、ややこしい事件で、結構、往生したんですけど、ええ勉強になったんも事実でした。

そう頻繁には、あれへんでしょうけど、もし、今度また、同じような事件に遭遇した場合は、今回よりも、もっと段取り良く解決に結び付けられるんやないかと思います。

「究極のいちゃもん~その3」のところに、「全ての出来事には、隠されたメッセージがあって、全ての経験から、人は、何かを学ばんとあかん。」と書いたんですけど、今回は、その事を検証してみたいと思います。

全ては、結果論と言えば、結果論なんですけど、まず第一の教訓として、「気分が乗らん時、何か胸騒ぎがする時は、敢えて、無理して行動しない。」というのが挙げられると思います。

今回の事件に巻き込まれる前の僕は、もの凄く憂鬱で、道場への出発の時間を過ぎるまで、行こうか行かまいか、かなり悩んでいました。

今度からは、気分の乗らん時や、妙な胸騒ぎのする時は、素直に行動を控える事にします。”虫の知らせ”と呼ばれる第六感に、素直に耳を傾ける事も、時には必要なんかも知れません。

第二の教訓としては、「あいまいな態度やなくて、毅然とした態度を取るべき時はきちんと取る」ちゅうのが挙げられます。

僕は、性格的に、極力、トラブルを避けようとして、僕一人が我慢して、それで、周囲が丸く収まるんやったら、それでええわ、と考える人間です。自分が悪くなくても、謝って、それで、全てが円満に解決するんやったら、喜んで謝ります。

せやけど、この性格が有効なんは、時と場合によりけりなんかも知れません。

あまりにも卑屈になって、ペコペコと謝ってしまうと、今回の相手みたいに、とことんに付け上がられてしまって、面倒くさい事になりかねません。

1回、相手になめられてしもて、相手に「自分が優位や!」と思わせてしまうと、なかなか、形勢を逆転する事は難しいです。

これは、スポーツでも同じ事が言えると思うんですけど、一旦、相手に流れてしもたペースは、なかなか取り戻せません。

僕の経験のある、格闘技の世界でも、昔、大好きで、よく観戦していたボクシングの世界でも、序盤のペースの奪い合いは熾烈で、ペース争いに破れて、一旦、相手を勢いづけてしまうと、なかなか、ペースを奪い返す事は困難です。

日常生活で起こる、人との様々な衝突に関しても同じ事が言えて、一旦、相手にペースを奪われてしまうと、なかなか、逆転は難しくなります。

やはり、そこは、最初にガツンと毅然たる態度を示して、「俺は、そう簡単には言いなりにはならんぞ!」ちゅうところを、相手に見せておく必要があるんやと思います。

一旦、相手になめられてしまうと、それこそ、ドラえもんの「のび太とジャイアン」の構図ができあがってしまい、他の人に言われたら「もっともや。」と納得できる事でも、のび太に言われたら、「のび太のくせに、生意気な事を言うな!」と、なってしもて、聞く耳を持ってもらわれへんようになってしまうと思います。

そういった意味においても、極力、人には、なめられんようにせんとあきません。

僕は、常日頃から、「なめたい奴には、なめさせといたらええし、笑いたい奴には、笑わせといたらええ。バカにしたい奴には、バカにさせといたらええし、俺の事を理解してくれへん人には、別に理解なんかしていらん。分かってくれる人は、ちゃんと、分かってくれてるはずや。」と考えています。

せやけど、この考え方も、そこそこにしとかんとあかんのかも知れません。

普段から、極力、人になめられへんような、笑われへんような、バカにされへんような、外見や立ち居振る舞いを、ある程度は、心掛けて生活せんとあかんのかも知れません。

僕は、長い髪の毛と温和な顔付きをしているせいで、気が弱そうに見えるみたいで、しょっちゅう、道行く子供や若い男女に髪型を笑われています。僕に分からんように、クスッと笑うぐらいやったら、まだ、可愛らしいんですけど、たいていの人は、指を差して、あからさまに笑います。

僕の頭に気付くや否や、ものすごい大発見をしたかのような顔をして、まだ気付いていない隣の友人の肩を大急ぎで叩いて、僕の頭を見るように促します。そして、その後に、みんなで顔を見合わせて、笑い合います。

僕の頭は、見せもんやないんで、ムチャクチャ失礼な話なんですけど、まぁ、それも、しゃぁない事やと諦めています。笑いたい奴には、笑わせといたらいいと思っています。

せやけど、これなんかも、もし僕の頭が、いかついスキンヘッドとかモヒカンやったとしたら、ここまで、あからさまには、指を差したり、笑ろたりは、せんはずです。やっぱり、僕は、なめられてるわけです。

所詮は、人間も動物なんで、本能的に、相手が、自分よりも強そうか弱そうかを外見で判断してしまうもんなんやと思います。

それゆえに、人の良さそうな人や気の弱そうな人なんかを見ると、「こいつは、自分よりランクの低い人間で、こいつが、自分に害を与える事はない。」と安心して、”人間と言う名の動物”は、無意識のうちに、ある種の優越感に浸って、平気で、相手を傷つけるような言動を取ってしまうんやと思います。

人間は、自分が傷付けられる事には敏感で、極度に、恐れているにもかかわらず、人を傷つける事に対しては、恐ろしく、鈍感です。おまけに、常に、優越感に浸っていたいと無意識のうちに考えている、極めて、自己中心的な生き物です。

弱肉強食の世界で生きている動物と、根本的には全く同じ動物である人間が、本能的に、自分より弱いと思われる相手に対して、優越感を持ってしまう事は、いたし方のない事やと思います。

弱肉強食の世界では、相手が自分より強そうに見えた場合は、一目散に逃げんとあきませんし、逆に、弱そうに見えた場合は、徹底的に打ち負かして、二度と自分に立てついたり、縄張りを侵したりせんように、思い知らさんとあきません。

同じ動物である人間にも、相手の強さを、外見で判断する本能が備わってるんやと思います。

せやからこそ、やっぱり普段から、相手に見下されへんような、弱いと思われへんような外見を心がける必要があるんやと思います。

 

~続く~

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