僕は、美味しいフグ料理を彼女に食べてもらう為に、まず最初に、インターネットで下調べをした、某フグ料理店に行ってみる事にしました。
その昔、大阪のミナミで、仕事が終わったキャバクラのお姉ちゃんを、自宅に送り届けるアルバイトをしていた僕は、意外にもナンバの地理には精通していました。
プライベートの僕は、人混みを嫌いますので、繁華街に繰り出す事は、まずありませんが、意外にも、大阪随一の繁華街であるミナミの地理には、精通していました。
せやけど、結論から言うと、その店、見つかりませんでした・・・・・・（T_T)
僕は、”アクセス”の地図だけを見て、だいたいの場所を把握しただけで、店の名前も、電話番号も何も控えていませんでした。
”だいたい、あそこら辺のフグ料理店”としか、僕はインプットしていませんでした・・・・・・。
まぁ、せやけど、ミナミには、その他にも、必ずフグ料理店があるに違いありませんでしたし、最悪、もう一回電車に乗って、新世界に行けば、ズボラヤがある事は分かっていましたので、そういった心のゆとりから、僕は、曖昧にしか、そこの店を覚えていませんでした。
ほんでもって、その店を探している最中にも、ズボラヤがミナミにもありましたので、何の心配もありませんでした。
結局、僕らは、結構、歩くだけ歩いた挙句に、諦めて、ズボラヤに入りました。
意外と、ミナミのフグ料理店というのは、昼間からは営業をしてへんもんでした。
店は、何個も見つけたんですけど、開いている店は、一つもありませんでした。
もしこれが、初めての女性と行くデートやったなら、間違いなく、僕は、「ダメ男」の烙印を押されて、相当に、ポイントが下がっていたはずです。
せやけど、僕が”Mr.無計画”で、行き当たりばったりの男やという事は、すでに彼女は知っていますし、今更、僕も、彼女に対するポイントを上げる必要もありません。
前回、７～８年前に会うた時も、僕らは、
「焼き肉を食べに行こう！」
と、その時は、車を所持していた僕が、彼女を乗せて、大阪空港近辺の、かつては、多くの韓国籍の人達が焼き肉店を営んでいた地域を目指して走り回ったんですけど、結局、寂れていた地域で、それらしい焼き肉屋を発見する事が出来ず、最終的には、どっかのチェーンの焼き肉店に食べに行ったのを覚えています。
早い話が、僕に、店選びを任せるっちゅうのが、間違うてるんですわ。（で、出た！開き直りっ！笑）
人に物事を任せた以上、それが、どないな結果になったとしても、任せた人は、文句を言うべきやないと、僕は思っています。
文句を言うんやったら、最初から、人には任せずに、自分で決めたら、ええんですよ。
それが出来へんから、人に任せてる訳なんですから、それやったらそれで、文句を言うのは筋違いや、と僕は思います。
せやけど、もちろん、A子は、何一つ、文句は言わずに、僕について来てくれましたよ。
いよいよ、僕らは、ズボラヤに足を踏み入れました。
↑ ちなみに、これは”食い倒れ人形”です。
～続く～
