2005.02.03「ボクシングが好きでした」その2

バンド時代のコラム

その頃に見た試合の中で、俺が一番印象に残ってる試合は、歴史的な、東京ドームにおける初敗北の後に復活したタイソンが、ラドックという選手と戦った初戦の試合です。

この試合の開始早々の1Rを見た時に体に走った衝撃は、今でも覚えています。両者ともに、一撃で相手を倒す程の強烈なハードパンチを持った者同士の対戦で、最初のラウンドでのお互いのパンチ交換は、見とって鳥肌が立つ程、それはそれは、スリリングでした。まさに、「手に汗握る」っちゅうのは、ああいう状態を言うんやと思います。

この試合は、昨年に、ふとビデオで、また見てみたんやけど、やっぱり、今見てもムチャクチャにスリリングでした。俺らが、あのパンチを受けたら、一発でも間違いなく命に関わると思います。それぐらいに強烈なパンチを持った者同士の対戦でした。あれは、見応えがありました。試合は、不本意なレフェリー・ストップで、6Rか7Rで終わったんやけど、それでも、ええ試合やったと思います。結果は、タイソンのTKO勝ちでした。

他にも、ホリフィールドが、リディック・ボウちゅう選手と戦った初戦も見応えがありました。この試合で敗北を喫したホリフィールドは、王座を陥落するんやけど、体の大きな相手にも、ひるむ事なく打ち合いを挑んで、ダウンを喰らっても、不屈の闘志で立ち上がって向かって行く彼の姿には、感動すら覚えました。

せやけど、にも拘らず、俺は次第にボクシングへの興味を失って行き、大学に入学して、一人暮らしを始める頃には、すっかりボクシングから疎遠になってました。一人暮らしを始めた部屋では、衛星放送の契約しませんでした。

高校時代の俺は、タイソンの通訳になるんが夢で、英語の勉強にも、それはそれは、実が入ってました。俺が通っていた高校は、そんなにレベルの高くない高校ではあったんやけど、英語の成績だけは、1年から3年まで、常に学年トップを独走でひた走ってました。校内の偏差値で98っちゅう時もありました。ほんまに、後を振り返っても、追い上げてくる人の姿が見えんくらいに独走状態でした。

<~続く~>

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