2005.04.05「奪われたくないもの」

バンド時代のコラム

せやけど、そんな俺にも、どうしても奪われたくない物が一つだけあります。俺は、これを取り上げられたら生きてる意味を感じません。

それは”自由”です。俺は、食料と水と、これさえあれば、他には何も要りません。

田舎で、のんびりと自給自足で生活できたら、こんなに幸せな事はありません。晴れた日は毎日、太陽の光を全身に浴びて昼寝がしたいです。朝は畑を耕して、昼は魚釣りに行きます。これが俺の夢です。あとは、その生活に愛する家族があれば完璧やけど、別に、そこまでの高望みはしません。たったの一人ぼっちでも、その生活ができたら間違いなく幸せです。

今は、まだその生活は手に入れてへんけども、もし、俺が今それを持ってたとしたら、俺は、それを守るためには、全ての情熱を傾けると思います。

せやけど、冷静に考えてみると、そんな生産的やない生活は動物と何ら変わりません。せっかく、人間である以上は、何か世の為・人の為になる事をすべきやとは思いますけど、まぁ、それでも、それを口実にして、環境を致命的に破壊するよりは、何ぼかマシやと思います。

いやいや、せやけど、何やかんや言うて、平和な時代に生まれて良かったです。俺の全ての考えは、世の中が平和である事が大前提になっています。もしこれが戦時中やったら、俺の考えは、また全く別のもんになってるはずです。戦時中は、全ての国民が自由を奪われて、明日の命も分かれへん、絶望のどん底の日々に違いなかったと思います。

果たして、俺が戦時中に生まれとったら、命令通りに、片道燃料を積んで戦闘機に乗ってたやろうか?罪のない人々の大量虐殺に参加しとったやろか?

もしそれが、自由を勝ち取るために避けて通られへん道やったとしたら、俺は、それらをしたかも知れません。せやけど、ひょっとしたら、ジャングルの洞穴に戦争が終わるまで隠れとったかも知れませんし、悩んで苦しんで、気が狂って、自殺しとったかも知れません。こればっかりは、実際に、その状況に置かれてみん事には、自分が、どんな行動を取るんかは想像がつきません。

どうやら、俺が奪われたくないんは、”自由”と、そして”平和”みたいです。

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