そうこうしているうちに、辺りは、すっかりと暗くなって来ました。どっぷりと、日が暮れてしまいました。
せやけど、長年培われて来た、僕のそんな嗅覚は、間違いなく2人を、何やかんやと言うて、メインイベント会場近くにまで導いてくれました。
途中、僕らは、もう1杯ずつビールを飲み、僕は念願やった(?)フランクフルトを食べました。
歩いている最中、空から、ゴロゴロという音が聞こえて来ていましたので、
「これ、雷ちゃうん??ひょっとしたら、雨降るかも知らんな・・・・・。」
僕らは、そんな話をしていました。
そして、いよいよ僕らは、川沿いらしき道に到着しました。
通りは、人で、ごった返していました。
僕は、警備員のおっちゃんに尋ねました。
「花火って、どっから上がるんですか?」
警備員のおっちゃんは、答えました。
「こっちと、あっちです!」
どうやら、花火は、二ヵ所から上がるみたいです。
というか!・・・・・上がっていたみたいです!
その時、すでに花火は上がっていたようです。
僕らが、雷やと思っていた空からの音は、どうやら、花火の音やったみたいです。
その、人がごった返している通りを歩いていると、何発かの花火を見る事ができました。
僕らは、さらに勘を働かせながら、人混みの中を歩き続けました。もっと良く、花火が見える場所を目指して・・・・・。
その途中で、僕は、今度は生ではなく、350ml缶のビールを購入しました。
そして、しばらく歩いてから、鶏の唐揚げも購入しました。
A子は、手にしたビールが、まだ残っており、お腹も一杯とのことで、どちらも購入しませんでした。
その後、しばらく歩いていると、大きな花火の音がしました。
そして、この日、初めて、僕らは、建物に邪魔される事のない、綺麗な花火を見る事が出来ました。
僕らは、足を止めました。そこは、花火が見える、絶好の場所でした。
皆、立ち止まっていました。
僕は、何度もカメラのシャッターを押したんですけど、古いカメラですので、なかなか綺麗に撮影する事ができず、どれも、何か、”火事”のようになってしまいました・・・・・。
僕のカメラの腕が、なかっただけなのかも知れません・・・・・。
残念ながら、目で見たような、綺麗な花火を撮影する事はでけへんかったんですけど、僕らは大満足でした。
僕は、30代最後の夏に見た、この日の花火を、今後、一生忘れる事はないと思います。
それぐらいに、心に鮮明に残る、それは、それは、綺麗な綺麗な、花火でした。
~続く~